第5回ITS世界会議1998ソウルが1998年10月12日(月)から16日(金)までの5日間、韓国ソウルで開催されました。
今回のテーマは「Toward the New Horizon Togetherfor Better LivingwithITS」 ですが、報告・展示内容とも実際運用例やモデル地区実験成果など実用化・商品化の具体例が増え、ITSがますます身近なものに感じられるようになってきました。
日本からはITS関係五省庁、団体、企業、学界から890名の方が参加され、日本のITS施策、ITS関連の研究・開発・実用化例などについて多数発表がありました。
【会期】 1998年10月12日(月)~16日(金)
【会場】 Korea Exhibition Center
【会議テーマ】 Toward the New Horizon Together
【参加国/地域】 50
【参加者】 23,960名
【会議登録者】 3,564名
【出展数】 85
【セッション数】 104
【論文数】 768
オープニングセッションはJong Pil Kim首相の歓迎の挨拶で始まり、続いてChung世界会議組織委員会委員長、Kunソウル市長、豊田VERTIS会長、Shackelford ITS ―America理事、Sodeikat ERTICO会長が挨拶にたたれました。
基調講演では日本から郵政省天野電気通信局長がスピーチされました。VICSの実用化の状況、ETCの運用開始予定など日本におけるITSの現状と取り組み、及びITS推進に向けた国際対応状況などを説明されました。プレナリーセッションでは、PS2で中原VERTIS副会長が登壇され、ナビゲーションシステム、長野オリンピックの成功例、政府と民間の協調などについて説明されました。PS3では井口日本自動車研究所長が「将来に向けてITS実現を持続する。」、クロージングセッションでは越VERTIS副会長が「ITSの将来への挑戦」というテーマで其々説明されました。
また各国のスピーカーより、幅広い立場から其々のITSに関する現状や課題、考え方が披露されました。
12のテーマで、69名の方が夫々各国の現状と将来見通しについて報告がなされ、充実した内容でありました。
テーマと日本からの登壇者は以下の通りです。
28のセッションで合計122のプレゼンテイションが行われました。
日本は以下のセッションを主催し多数の聴衆を集めました。特に、ITSを用いた長野オリンピック道路交通管理はホットな話題として大変注目を浴びました。
104のセッションで合計514のプレゼンテイションが行われ、日本からは152件の報告がありました。会場はどこも多数の聴衆で熱気に溢れ、活発な討議が行われました。特にSystem Architectureのセッションは会場に入りきれない程でありました。また日本ではVICS、ETCの展開、欧州ではテレマティックス、米国では SAの推進と標準化への移行が注目されました。
<テクニカルセッション参加延べ人数―5,381人>
出展は16ケ国、85企業・団体、 357ブースで、23,960人の見学者がありました。特に地元学生の参加が多数あり、非常に盛況でありました。韓国の4大自動車メーカーはITSデモカーを展示して、21世紀の車のPRに非常に熱心に取り組んでおりました。
東芝、三菱電機、トヨタ自動車、トヨタメディアステーション、衛星測位情報センター、UTMS、オムロン、日産自動車、 松下通信工業、アイシン精機、NEC、デンソー、沖電気、 JAFグループ、本田技研、富士通(富士通テン)、 建設省(HIDO)、ナイルス部品、ゼンリン、住友電工、VERTIS
ITS世界会議のシンボルである“グローブ(地球儀)”が3極代表が見守る中、韓国から次回開催国であるカナダへ手渡され、今回の会議が終了しました。