ERTICO: ルノートラック社 物流効率化プロジェクトに協力

 

(Date:28 Mar, 2011)

都市部での物流効率向上を目指して:ルノートラック社 FREILOTプロジェクトで協力

大手運搬車両メーカー、ルノートラック社はトラックによる環境への問題解決に取り組み続けている。燃料消費を抑える具体的なソリューション(Optifuel-燃費最適化)や、ディーゼル代替技術(クリーンテック)の提案に加え、リヨン都市部トラック・バス(LUTB)クラスターの一部として都市部でのトラック貨物輸送問題に取り組んでいる。また最近、ECが共同出資したFREILOT(urban Freight Energy efficiency pILOT-都市貨物輸送エネルギー効率化実証実験)プロジェクトに参加し、新技術を導入して都市配送業務の効率化と環境問題の軽減を示そうとしている。FREILOTプログラムとは官民21団体がパートナーとなり、欧州4都市:ビルバオ(スペイン)、クラクフ(ポーランド)、ヘルモンド(オランダ)、リヨン(フランス)で140台の貨物トラックを用いて行っている実証実験プログラムのことである。

ルノートラック社は貨物運送と運送業界を支えているだけでなく、企業責任として車両がもたらす問題の軽減を強く目指している。そのため同社は欧州の都市化現象に対応するために、「積荷混載(12台の小型トラックより1台の大型トラック)」、「エネルギーの組み合わせ(ディーゼルや車両に応じた他のエネルギー)」、「トラックとインフラの相互作用の増加」で物流の最適化を図るという3つの大原則を提起している。

上記の4都市で現在進行中のFREILOTプロジェクトはこのアプローチを導入している。ここではトラック車載器で、街や郊外で効率的に配送すると同時に交通渋滞を軽減し、安全レベルを向上させるデモを行う。プロジェクトは都市輸送に関する3つの主な問題を解決するように構成されていて、参加パートナーは専門分野にあったプログラムに協力する。

ドライバー向けツール:
FREILOTプログラムでは、燃費削減の特殊な技術、たとえば前もって規定されたエリアで最大加速やスピードを自動的に制御するリミッターを搭載したトラックを使用する。ドライバーも要望に応じてリアルタイム情報とエコドライブのアドバイスがもらえる燃費改善ツールを取り付けることができる。またここでの情報はルノートラック社のOptifuelを始めとする‘合理的運転法’トレーニングコースの教材に反映される。

インタラクティブ交差点:
実証モデル都市:クラクフ・ヘルモンド・リヨンの、配送トラックの通行頻度が高い幹線道路では、トラックの停車を減らせるように信号システムが改良されている。発進時のアクセル回数を減らすと燃料消費と排出量が減るが、これにはさまざまな方法がある。たとえばリヨン市の都市周辺エリアでは、交差点でFREILOT機器を搭載したトラックが接近すると探知して信号が早く変わり停車が不要になる。都市中央部近くのJean-Jaurès通りでは青信号ウェイブメカニズムが起動して重量物運搬車(HGV)の発進時間を計算し、可能な限り停車せず走行を継続できようになる。信号管制が都市部の交通の向上に貢献することはシミュレーションで証明されている。

電子管理配送センター:
リヨンとビルバオでは、配送センターを管理する電子システムの構築が計画されている。トラックは配送センターが事前に予約しなければ配送できない。これにより配送センターの事前予約が配送スケジュール作成に重要な要素となる。.

FREILOTプロジェクトは2009年2月に立ち上げて以来、第3段階に入り参照データを収集している。FREILOTメカニズムの効果は、サンプルデータをベースラインとして使って評価される。2011年3月から始まりプログラムが終了する2012年3月まで行われる。

またルノートラック社はFREILOTに加えLUTBクラスターでのFIDEUS (urban vehicle) and VIF2 (vehicle connected to infrastructure)プログラムを始めとする都市物流に適応した交通ソリューションの開発を続けている。

詳しくは以下をご覧ください:

http://corporate.renault-trucks.com
Julien Berthet – julien.berthetrenault-trucks.com
Fabrice Piombo – fabrice.piomborenault-trucks.com

 

http://freilot.eu/en/home/home.htm
Zeljko Jeftic – z.jefticmail.ertico.com

 

お知らせ