ERTICOニュース: テーマ論文を発表

(2011年1月25日)

i-Mobility ネットワークサービスの一環として、ERTICOはテーマ論文のシリーズ発行を開始した。これは 時事的なITSの問題や構想を検証し、特に欧州内外のITSの継続的普及に貢献しようとするものである。

ERTICO – ITS EuropeはTISA (Traveller Information Services Association) と協力して一つ目の論文を発表した。「交通・旅行情報(TTI)サービスの提供チャンネルについて」と題されたこの論文は、TTIサービス提供の背景と、TTIデータサービスのユビキタス性を高めるための無線規定に関する問題を取り上げている。TTIサービスは携帯電話ネットワークのように “1-to-1” (point-to-point) や “1-to-a few” チャンネル (point-to-multipoint) で提供することも、放送技術のように“1-to-many” チャンネルで提供することも可能である。提供チャンネルのビジネスモデルは今まで数多くの研究が行われ、前者の方はコストが非常に大きいのは明らかである。しかしながら情報価値は正当に認識されず、エンドユーザーからは評価もされていないのかもしれない。なぜなら価値あるコンテンツが入手できるため、エンドユーザーが提供チャンネルのもつ経済的意味をほとんど評価していないからである。

2編目の論文は「ITSと都市モビリティ」であり、最近のERTICOの同名によるパートナーシップ活動をまとめたものでる。ここで取り上げられるのは以下のものである。

• 「Better mobility, better cities」  – 道路と駐車場インフラを充実させて、都市部で増え続けるモビリティ需要に対応することの限界についてとりあげる。
• 「エコドライブとエコ交通管理による“エコモビリティ”の 促進」– 自動車技術だけでは交通による環境への影響を大きく軽減するには心もとない。エコドライブと適切なインフラ投資によるエコ交通管理によって排出ガスを大きく減らすことができる。
• 「貨物とロジスティックスの効率化」 – 貨物輸送はビジネスの重要な部分を占めるが効率性に乏しいところがまだある。欧州の都市は交通管理のソリューションの恩恵を受け、モビリティの効率化、渋滞遅延の減少、燃料消費・CO2排出の減少に貢献できる。
• 「パーソナルでマルチモーダルな交通・旅行情報の提供」 – リアルタイムで実質コストを選択できる情報があれば、旅行者(交通・道路管理者も)が説明を受けた上での選択ができる。
• 「協調モビリティ-次のステップ」 –協調モビリティでつながった未来の世界で、旅行者・モノ・自動車とインフラが通信して情報を共有し協調することがERTICOとITSコミュニティが共に目指すゴールである。

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