自動運転プロジェクト活動

 昨今、交通事故低減・渋滞緩和・高齢者移動支援等の実現手段として、「自動運転」への関心が世界的に高まっており、関連技術の研究開発が各方面にて活発に行われています。
自動運転の実用化においては、車に搭載したカメラやレーダなどの機器で周囲の状況を判断して走行する「自律型」自動運転技術に加えて、車外から提供されるITS情報を無線通信を通じて取得して活用する「協調型」自動運転技術の重要性が認識され、官民が連携して取り組む必要があります。こうした状況の中、ITS Japanにおいても自動運転への取り組みを強化するために、「自動運転プロジェクト」を発足いたしました。
ITS Japan自動運転プロジェクトは、国内の自動運転に関する官民連携プロジェクトに参画して活動するとともに、関連する国際連携活動にも積極的に取り組んでまいります。

 自動運転に関する国際動向

米国の動向

米国連邦運輸省(USDOT)にて、2015-2019 ITS Strategic Planの作成が進められています。本Planでは、ビジョン「社会の変化に合わせて変革」とミッション「ICTの採用を促進し、社会が知能的に進化するために研究、開発、教育を促進する」のもとに、以下の戦略テーマと実行プログラムを検討しています。

戦略テーマ

  • より安全な車両と道路を可能に
  • 移動し易さの強化
  • 環境負荷の制限
  • 革新の促進
  • 交通の接続性を支援

 実行プログラム

  • Connected Vehicles
    安全性、モビリティシステムの効率、環境の改善
  • Automation
    すべての利用者のLast Mile交通の確保、既存交通の効率向上、運転者エラーによって生ずる交通事故の削減
  • データ
    効率向上のためのデータの作成、活用
  • 進行機能
    企業と大学との連携の促進
  • 相互運用性(Interoperability)
    投資の削減
  • ITSの採用と展開
    ITS活用の促進

ITS Strategic PlanにおけるUSDOT各組織の担当領域

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出典:2013年9月Connected Vehicle Public Meeting

欧州の動向

 欧州のフレームワークプロジェクトはFP7まで実施され、2014年から新たな枠組みであるHorizon 2020が開始されました。本フレームワークの下で、自動運転の取り組みが隊列走行の検討からHAVEit, interactIVeへと展開されました。そして、AdaptIVe, VRA、AutoNet2030, Companion, iGame, CityMobil2等の新たな自動運転プロジェクトが加わり、検討が進められています。

FPにおける自動運転プロジェクト

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出典:Dr.-Ing. Adrian Zlocki, Road Vehicle Automation Workshop, 2012

日本の動向

日本再興戦略および科学技術・イノベーション総合戦略(平成25年6月閣議決定)に基づき、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)が創設されました。本プログラムは、総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮し、府省の枠を超えて基礎研究から実用化・事業化までをも見据えた研究開発を推進することによって、イノベーションの実現を目指すものです。SIPの対象10課題の一つとして「自動走行システム」が選定され、プログラムディレクターにトヨタ自動車(株)渡邉浩之顧問(ITS Japan会長)が就任しました。
SIP自動走行システムでは、自動走行システム実現のために官民連携での取り組みが必要な基盤技術および協調領域について、開発・実用化を推進しています。

詳細は内閣府のホームページをご覧ください。
内閣府ホームページ:戦略的イノベーション創造プログラム(SIP:エスアイピー)

SIP自動走行システムにおける研究開発テーマ

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出典:SIP自動走行システム研究開発計画